旧漢字と新漢字の混用

藤田湘子の俳句や句集は、
全て正字(旧漢字)で統一されているわけではない。

下記資料(句帳の余白156 より抜粋)のごとく、
第九句集までは、旧漢字に統一されているが、
第十句集以後は、混用されている。

したがって、このWebサイトでは、極力、
『藤田湘子全句集』(鷹俳句会編)の表記を採用した。

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資料-鷹 1999年6月号 句帳の余白 156 より抜粋

藤田湘子

 薔薇、牡丹、朴とつづく豪勢な花のリレーの期間に、私は第十句集『神楽』の最終稿をまとめた。どうやらやっと、という感じである。
整理が遅れた理由の最大のものは、旧漢字にこだわらず大方は 新漢字の表記にするということ を、自分自身に納得させるためであった。
それだから神楽も神樂とはしないが、どうしても厭だと思ういくつかは、旧漢字にした。混用である。秋櫻子と書いて秋桜子にされてしまう時代だ。粋がっていても仕方ないから、自分の手で始末しておこうというわけだが、ほろ苦(にが)い決断でもあった。


詳細表示:「句帳の余白 156」のpdf