- 藤田湘子百句鑑賞
- 俳句
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- 死ぬ朝は野にあかがねの鐘鳴らむ
- 柊の花最小をこゝろざす
- 七五三水の桑名の橋わたる
- 文藝に修羅無くなりぬみやこ鳥
- かりがねや生死はいつも湯が滾り
- 来年の約束柚子を挘ぎながら
- うしろからうむを言はせず秋の暮
- 子規の川虛子の山あり鳥わたる
- 葛飾や一弟子われに雁わたる
- ピザパイのにんにくつよき雨月かな
- 月明の一痕としてわが歩む
- フリガナヲトンボノゴトク書キニケリ
- 鳴るたびに秋の風鈴とぞ思ふ
- 黑はわが今生の色秋の風
- 本買ふは業にも似たり鰯雲
- 死蟬をときをり落し蟬しぐれ
- 老人は大言壮語すべし夏
- 死ぬほどの位もなくて旱かな
- 君達の頭脳硬直ビヤホール
- 華嚴より那智へ行くべし群靑忌
- 甲斐信濃夜涼の星座分ちあふ
- ひと揺れの地震に持ちたる蠅叩
- 姉欲しとおもひし頃の吊しのぶ
- 眞靑な中より實梅落ちにけり
- 六月やはだけし胸のおのれの香
- 瑠璃蜥蜴さみしからずや息合はそ
- 天金の書なれば紙魚も棲みよからん
- 戀の句を書くべき扇買ひにけり
- 雨合羽をんな遍路を繭となす
- 一塊のででむし動くああさうか
- 春惜む海景に馬佇たしめて
- 種痘して鏡から出る夜のひかり
- 春の鹿幻を見て立ちにけり
- 蝶の翅たためば模様かさなりぬ
- 美しきことのしづかに初蝶來
- 孔雀まで吹かれて來たり春の暮
- ユトリロへ眼の行くかぎり春うれひ
- 木蓮の声なら判る気もすなり
- 雛の間にねむる蒲団を竝べけり
- 春一番虚子の生れし日なりけり
- くちびるの咲いて白魚呑まれけり
- 薄氷に身のうちの瑠璃流れけり
- 水仙に雨のひらがな降る日かな
- きらきらと敗れし如く橇急ぐ
- 空見るは忘我にあらず寒椿
- 初夢のわが身何千尺墜ちし
- 大遊びせん七十の初御空
- 强情を以て今年を終るなり
- 一対の塔木枯を奏で合ふ
- 年暮れぬわが墓欲しき早雲寺
- 湯婆の暁のひとはだめでたけれ
- 時間からこぼれて冬のしじみ蝶
- 一聞いて一だけをして日向ぼこ
- 神在りの出雲泊りの柚味噌かな
- 今を在る者が愛弟子冬木の芽
- 美しき夜のはじめの破蓮
- 胡桃三十詰めし袋をほうと持つ
- 坂に見し街へ入りゆく秋の暮
- ぐわつくわうとひびける如き月夜なり
- 鯉老いて眞中を行く秋の暮
- 食ふ顔はかがやきてこそ小鳥来ぬ
- 芋の秋湧いて泪のふたみつぶ
- 帽子屋の百の帽子の秋の暮
- 百本の桔梗束ねし夢うつゝ
- 八朔や身にいくたびのいなびかり
- 闊歩して詩人になろうねこじゃらし
- 物音は一個にひとつ秋はじめ
- 暑けれど佳き世ならねど生きようぞ
- 原爆忌わが胃切らるる刹那はも
- てにをはの泣いてゐる句や夜の秋
- ちゆと吸へば土用蜆もちゆと応ふ
- 蒼空の星コルドバの蟻地獄
- 白地着て行きどころなしある如し
- 日のみちを月またあゆむ朴の花
- ネロの血のなしとは言はず花柘榴
- あぢさゐは水色月はほそき鎌
- 本阿彌光悦卯月は如何なもの着しや
- 土佐遠し土佐の樗の花戀し
- そらまめと感情?といま合つてゐる
- 金の虻よろめき出でし牡丹かな
- 柏餅よその男の子を羨まず
- 逢ひにゆく八十八夜の雨の坂
- 藤の虻ときどき空を流れけり
- 遠足の列大佛へ大佛へ
- 雲戀へば地底の蟻があふれいづ
- ゆくゆくはわが名も消えて春の暮
- しだれつゝこの世の花と咲きにけり
- 虚子忌まで花の十日や愛しきやし
- さみしいか淋しくはなし地虫出づ
- 口で紐解けば日暮や西行忌
- 山國の星滿開の雛まつり
- 黒を着て重ねし齢鳥雲に
- 春の草孤独がわれを鍛へしよ
- ぺしやんこの紙風船の時間かな
- 鬼の死のこと伝はらず鬼やらひ
- 寒晴や未だ弔意の文字なさず
- 枯山へわが大声の行つたきり
- 冬櫻とほきうしほの音とどく
- わが聲の五十となりぬ凧
- 雪しろき奧嶺があげし二日月
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