心に響く言葉
詩の出処
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岡本弥太 詩集「瀧」より
by Ryuta
母の詩 よあけに どこか火のはぢくおとがした 水晶のやうなさむさのなか こわれた釜のところにいつも跼んでゐた母のすがたが 光のように走つた 日のでるまへの暗がりのなか 私はとても一生こへることはあるまいふるさとの水路の寒い漣をおもつた