心に響く言葉
詩の出処
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岡本弥太 詩集「瀧」より
by Ryuta
鈴 大きな河と山とを まへにして木きれのように立つてゐた とほく渡つてくるすべての山嵐をきいてゐると そのなかに小さい鈴のようなおまへたちの聲もまじつてゐた その鈴の鳴るところへかへらふ 五月 一文なしの睛れやかな胸をときめかしてまた旅のみちをあるき始めた